女性を狙った犯罪は身体的、精神的にも被害が大きく、他の人に言えずに悩みを長く抱えているケースは多くあります。そのため実際に警察に届けられた件数よりも被害にあった件数が圧倒的に多いのも特徴です。
痴漢(強制わいせつ)、盗撮(のぞき見)、暴漢行為、不審者遭遇など日常生活を脅かす犯罪はごく身近で起こりるものです。
今回はそれらを防ぐ対策をご紹介。被害にあわないためにも、日ごろから防犯意識を持ち対策を行っていきましょう。
いやらしい変なこと言って挙動不審で……触られそうになって急いでコンビニに逃げましたよ!
それは大変でしたね。大事にならなくて本当によかったです。
コンビニに逃げ込むのはとても良い判断だと思います。女性の不審者遭遇は痴漢や性的嫌がらせにつながりますので、できるだけ被害にあわないよう対策を行っていきましょう。
女性の痴漢・盗撮・不審者被害の状況
これらは男性や子供が被害になることもありますが、圧倒的に多いのが女性被害者です。
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女性は性的被害を受けることもあり、被害者本人が周囲に言いづらくなるため、発生件数は摘発率に比べれば圧倒的に多くなります。
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特に盗撮に関しては年々手口が巧妙化し、撮影された本人が気づかないケースが多々あります。こうして撮影された静止画や動画は、ネット上で共有されることもあるのです。
「痴漢」「盗撮」「不審者情報」の違いと特徴
痴漢 | 性犯罪のひとつで、電車、バス、職場、人気のない所などで被害にあいやすい。地域差はあるものの通学・通勤の満員電車や駅構内、また夜行バスも要注意。 |
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盗撮 | 本人の了解を得ずに隠し撮りする行為で、本人が撮影されたことに気づかないことが多い。女性被害の場合はエスカレーターや階段、商業施設内など。 |
不審者情報 | 「不安をあおる声かけ」「つきまとい」「連れ去り」「性的被害」「写真を撮られる」などの行動をされること。直接被害がないものもあるが、被害者への精神的ダメージにつながることも。 |
これらは、人混みであっても人気のない場所であっても被害にあう可能性があります。
過去に被害があった場所では情報公開がなされ、張り紙がされたり警察によるパトロール、ボランティアによる見守りがおこなわれたりすることもあります。自分が被害にあわないよう意識して行動してみましょう。
「痴漢」「盗撮」「不審者情報」被害にあいやすい時間と場所
痴漢被害の多い時間帯と場所
- 通勤・通学時間帯……全体の5~6割
電車内・バス内など混雑にまぎれた被害が多くみられます。特にドア付近の座席横角は被害にあいやすく、被害にあったとき逃げづらいだけでなく犯人に逃げられやすいため、さけたほうがいいでしょう。終電、夜行バスなど自身が寝ているときも危険です。
盗撮被害の多い時間帯と場所
※「下着等を撮影」「通常衣服を付けない場所」での盗撮
- 15時~18時……全体の3割
- 18時~21時……全体の2割
- 商業施設内……全体の3割
- 駅構内(会談・エスカレーター)……全体の3割
下着等、本人が気づかないように盗撮される行為は日中であってもむしろ堂々と行われています。服装と動作に気を付け、油断しないようにしましょう。
女性被害者対象「不審者情報」被害の多い犯行時間帯と場所
- 帰宅時間帯をピークに20時~深夜帯
女性を対象にした不審者情報は、あたりが暗く女性が一人になる時間帯に集中しています。路上での被害が大半で、スマホやイヤホンを使っていなくても被害が多く出ています。
「痴漢」「盗撮」「不審者遭遇」への対策
自分が狙われやすいという自覚を持つ
女性の場合、痴漢等は通学で公共機関を利用するようになってから(高校生等)は常に注意が必要です。特に年齢が若いほど被害経験が少なく周囲に言いづらい傾向にあるため、防犯ブザーなどを常備したいところです。
また被害が多い場所や時間帯をできるだけ避けたり、知り合いと行動したりすることも大事です。
できるだけ一人で行動しない
知り合いと一緒に行動していれば心強く、被害にあった時すぐに相談することもできます。そういった理由から、複数でいる場合の方が被害そのものをうけにくくなります。
やむを得ず一人で行動するときもできるだけよそ見をせず、他のことに集中しないように周囲に気をつけましょう。
服装は控えめに
痴漢や盗撮被害にあいにくい服装ができれば一番いいですが、制服着用や季節によってはなかなか難しいこともあるでしょう。その場合は羽織るものを使ったり、カバンの持ち位置をかえたりするだけでも防げます。
気を抜きやすいときほど要注意
混雑している公共機関は気が張っていたとしても、それ以外の場所では気を抜きがち。
しかし満員電車以外でも被害はあり、深夜バスや終電間際の閑散としている場合であっても痴漢や盗撮、不審者遭遇は多数報告されています。
この場合眠ってしまったり、お酒を飲み過ぎていたりする場合は狙われやすくなります。上記の対策を参考にしつつ油断をしないようにしましょう。
痴漢や盗撮、不審者遭遇被害は、家から一歩出たそのときから被害にあう可能性があります。「自分は大丈夫だろう」といった気持ちは捨て、いつでも用心する気持ちを忘れないようにしましょう。