真新しい家に引越しすることは、心が躍るような感覚を覚えるものでしょう。
ですが、そんな気持ちも一転。うなだれるような出来事に遭遇する恐れもあるのでご注意を。
空き巣は知っている安心の落とし穴
立派な新居を建てたとしても、見晴らしのよい素敵なマンションを借りたとしても、もし泥棒に入られたら、財産を失ううえに、また入られるかもという不安が残りますよね。
実際に、何度も空き巣泥棒に入られるという家は少なくありません。いくら防犯設備を強化しても、何度も入られるということは、空き巣の常習犯にしか分からない盲点があるのです。
そのような家に入る空き巣は、もはやプロ。その知恵は長けており、手口は巧妙です。
このページでは、空き巣泥棒が侵入しやすい条件の家。これを解説します。
マンション最上階に住むAさんの場合
はじめは、1年に3度空き巣に入られた家は防犯に熱心だったAさん(30)のケースです。
Aさんは1人暮らしの30歳男性。商社に勤めていることから全国に出張する機会も多いビジネスマンです。海外出張も多く、充実した日々を送っています。
そんなAさんですが、1つだけ大きな悩みがあるのです。その悩みとは、頻繁に起こる空き巣被害。
マンションに引っ越しをしてから、約1年もの間に3度も空き巣泥棒に遭っているのだそう。
[voice icon="https://www.security-fun.com/wp/wp-content/uploads/2018/11/A.jpg" name="Aさん" type="l"]もう引越ししようかな…。仕事で忙しいのに、また空き巣に入られました…。[/voice]
[voice icon="https://www.security-fun.com/wp/wp-content/uploads/2018/11/A.jpg" name="Aさん" type="l"]はい、していました。マンションはオートロックだし、留守にすることも多いので、上階を選びました。[/voice]
Aさんは「どうしてぼくの家だけこんなに泥棒に入られるのでしょうね?」と首をうなだれながらつぶやきました。「引っ越すときも、防犯対策がされているかきちんと調べたし、もちろん鍵の閉め忘れもしません。」
それでは、ここで住まいの状態やAさんが考えてとっていた防犯対策の、どこに盲点があったのかを紐解いていきましょう。
住まいの環境について
- 5階建てのマンションの最上階(ベランダ付)
- オートロックのあるエントランス
- 新築で、駅から程近い閑静な住宅街
泥棒が入られやすいような1~2階は避けたし、オートロックもついています。また、2回目に泥棒被害に遭われたあとには、自己負担でマンションの敷地内に監視カメラを付けてもらいました。
しかし被害はもうないだろうと思ったのも束の間。またもや空き巣に入られたのです。
そこに住み続けることに不安材料が消えることはないと判断を下したAさんは、とうとう別なマンションに引っ越しました。
[voice icon="https://www.security-fun.com/wp/wp-content/uploads/2018/11/A.jpg" name="Aさん" type="l"]監視カメラも自己負担。引越し費用も大きな被害額だと思ってしまいます。本当に許しがたい出来事でした。[/voice]
セキュリティ対策をしたにもかかわらず、1年間で3回も泥棒に入られたAさんの部屋。どこが盲点だったのかを見ていきましょう。
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犯罪のプロが知る、空き巣しやすい環境とは
先に述べた住いの環境、ここには空き巣泥棒という犯罪者が喜ぶ条件が揃っていたのです。
ベランダ付きの最上階
まず、
- マンションの最上階
- ベランダが付いている
という2点です。これは低階層と同じように空き巣被害に遭いやすい階だということです。
1~2階などの低階層が空き巣されやすいのは簡単に想像できます。
ですが、空き巣の常習犯の中には非常階段などから最上階に登り、そこからロープや吊り梯子を吊るしてベランダから侵入する下がり蜘蛛という手法を使います。これならオートロックも防犯カメラも、意味を成さないもの。
Aさんが住んでいたマンションは、非常階段はエントランスを通らなくても入れる仕組みになっていました。
最上階そしてベランダと、Aさんの部屋は身を隠したり、下がり蜘蛛をするのに最適な構造になっており、空き巣泥棒の間では格好の餌食部屋と化していたのです。
手間がかからない5階建て
さらに追い打ちをかけたのが、
- 5階建てのマンション
という点です。下がり蜘蛛にとって4階~5階建ては、とても狙いやすい建物。屋上まで上がるのに労力も時間もかけることはありません。また、人の目が届きにくい階層でもあるのです。
人間は、どうしても上方には注意を払いにくいものです。大胆に白昼ロープにぶら下がっていたとしても、それが見つかるリスクは実はとても小さいのです。
下がり蜘蛛は、「泥棒があんな場所にいるわけがない」という思い込みを逆手にとった悪用だといえます。
このように泥棒は、人間が持つ感性の隙間を上手にくぐり抜けてる技を身についています。思いもよらぬ方向からくるものでも、正面に立ちはだかる必要がありますよね。そういった点からも、泥棒の手口を学んでおくことは、有効な防犯対策だといえるでしょう。
駅チカ新築物件
[voice icon="https://www.security-fun.com/wp/wp-content/uploads/2018/11/A.jpg" name="Aさん" type="l"]
えぇ!!100%とはいかないんですか?2度あることは3度あるを身をもって知ったのに…。[/voice]
- 駅に近い新築物件
これも空き巣泥棒という犯罪者の気をひいてしまう要因でした。
犯罪者の中には地元ではなく離れた街へと遠征してくるタイプも存在します。そのような空き巣泥棒は、まず駅の周辺から探りを入れることが多いのです。
また、新築の綺麗なマンションというのは、高所得者が住んでいるようにみえるもの。
綺麗なマンションに庭木が植えている―――。これも隠れられるという犯罪目的の材料となってしまいます。いくら駅が程よく近くて治安の良い場所だとしても、それだけでは安心とはいえません。
見栄えの良さやプライバシーの問題から、外から見えにくいように塀や植物で目隠しをする戸建てやマンションが多いですが、泥棒が内側に入ってしまえば、外から察しにくい分、犯罪が起きやすくなる恐れが生じます。
インターネット普及が当たり前になった現代では、物件の間取り情報から収集されてしまいます。これは情報化社会の盲点といえるでしょう。
駅からほどよい近さの物件。よく言えば閑静ですが、悪い言い方をすると人通りが少ない。Aさんのマンションは運悪く後者でした。
留守の時間が多い世帯
そして、空き巣泥棒にとって魅力的なのが、何といってもAさんが不在日が多いという点。
- 部屋に居ない時間の割合が多い
下見をする泥棒は、夜に電気がついていない家を探します。出張でたびたび家を空けるAさんの部屋は、まさに犯罪者が大喜びするような狙い撃ちできる環境だったのです。
[voice icon="https://www.security-fun.com/wp/wp-content/uploads/2018/11/A.jpg" name="Aさん" type="l"]出張を減らす訳にはいかないし、独身暮らしの大きな悩みかも…。[/voice]
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空き巣被害に遭わない対策
Aさんの住んていた部屋のように、泥棒に狙われやすい環境の家には特定の条件があります。では、どうやったら泥棒に避けられる家にすることが出来るのかを解説します。
防犯ガラスや防犯シャッターの使用
空き巣目的の犯罪は、短時間で効率よく盗みを働くケースが多いといいます。そのため、他の家より少しでも入りにくいと感じたら、その家に入ることを中止して、次の餌食となる家を探す傾向が強いのです。
そのような点から、防犯ガラスや防犯シャッターを使用することは大変有効です。
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[btn class="rich_green"]防犯に関するフリー画像はこちら[/btn]
敷地内に照明を使う
泥棒は暗いところを好みます。ですから、家の周辺を明るく照らしておくと泥棒が嫌がるということは必然的。
庭がある場合は、暗くなる死角を突いて侵入してくる場合があるので、泥棒が入ってきそうな侵入ルートを想定して、そこに感知式のフラッシュライト等を設ければ、犯罪を未然に防ぐ率が高くなるでしょう。
長期的に家にいない事が多い場合は、スイッチのオンオフをタイマー設定出来る照明を購入するにも1つの手です。
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防犯対策を強化して安心の暮らしを
空き巣泥棒に狙われにくい家にするには、ある意味でその気持ちになり、自分だったらどのようなルートで侵入するかを考えてみましょう。
戸建て、マンション、人の目の多い地域そして少ない地域。さまざまな環境がある中で安心して暮らすためには、防犯意識を高くもつことが重要です。
空き巣泥棒は、憤りの気持ちや不安を感じる恐怖心が働きます。ですが私たちの暮らしの身近に潜んでいる犯罪です。
被害に遭わないようなセキュリティライフを、今一度考えてみませんか?
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