ビルにテナントとして入居している事業者はどこまで防犯意識をお持ちでしょうか?規模として大きくない会社だと、盗まれるものがないと油断しがちだといいます。
テナントビルの防犯対策の注意点
ビルの防犯対策は重要不可欠ですが、テナントとして入っている会社一つ一つの防犯意識も大切です。
侵入窃盗などの犯罪で一番稼ぎやすいのは、会社の事務所等への侵入だといいます。2014年では、侵入や窃盗事件の割合は、全体の13%が事業所にて発生しました。
一般的に会社の事務所等には、現金、手形、株券などの換金性の高い資産が保管されている可能性が個人宅よりも高いといいます。
特に注意をしなければならないのが、そういった会社の事務所が数多く間借りしているビル。テナントビルの防犯対策は、一戸建ての事業者や個人宅と違うため、いろいろな注意点があります。
たとえば、スーツを着用して侵入すれば、どんな人でも怪しむことはありません。たくさんの企業が入居していれば、どこかのテナントの関係者であると勘違いするほうが適切な見方になってしまうのです。
会社がたくさん入居しているテナントビルの防犯対策として、侵入されやすいことを心がけなければなりません。窓破り、無施錠からの侵入が多いという結果から、ビルはそれらへの対策が重要です。
また、テナントビルで1件でも窃盗事件などが発生すれば、ビル自体の信用に関わります。複数の会社が入居しているということは、多数の顧客を抱えているということ。テナントビルを運営するためにも、セキュリティー上の信用はしっかりとしなければなりません。
テナントビルの所有者は、複数の顧客の信用を守るためにも侵入しやすい建物であることを念頭においたセキュリティ対策を考え、またテナントに入る会社としても、個々の防犯対策を施すべきであるかと思います。
テナントビルは防犯に無関心!?
テナントビルは、意外と防犯に無関心であるケースが多いようです。そもそも、入居している会社自体が、高価な動産を取り扱っているという自覚を持っていないことが要因です。
襲われるのは複数入っているテナントの1つだけだったりすると、入居者に責任が行きつくこともあるのです。
しかし、今や窃盗されるものは、換金性の高いような高価なものばかりではありません。
顧客などの個人情報データ、そして企業の提供サービスの情報や研究結果など、いまやデータというものもお金になる時代です。個人情報や顧客のデータが漏えいすれば、新たな犯罪を巻き起こしますし、情報を入手した同業他社に悪用されるという事になりかねません。転売目的で盗む人間がいるのです。
また、いかに高価な物がないとは言え現金や換金性の高い資産を全く保有していないというわけでもないはずです。小さな事業所の場合は少しの現金の流出で経営が円滑に進まなくなる可能性も出てきます。
窃盗されたものは、警察が犯人を特定しない限り返ってこない可能性が高くなります。
また、仮に犯人を特定したとしても、既に犯人が別の人物や団体に窃盗したものを流出させてしまう事もありえます。一度奪われたら二度と戻ってこないと考えるべきでしょう。
取られるものは全くないという油断をするのは止めて、なるべくビル全体で防犯意識を高めていくことが大切です。そのためにも、テナント一つ一つの会社としての防犯対策も必要です。
テナントビルに最適な防犯対策とは
テナントビルに最適な、対策すべきポイントを列挙してみました。
ガラスの対策
テナントビルで多いのが、窓ガラスを割って侵入するというケースです。
テナントビルへの侵入の約42%の割合でガラスを割って侵入する不審者が多いのです。そのため、ガラスを頑丈にしなければならなくなるでしょう。
戸締りの徹底
テナントビルへの侵入で多いのが無施錠個所からの侵入です。複数の企業が入居したり、たくさんの部屋があれば無施錠担っている個所もいくつかあるものです。
不審者はそういった個所から侵入して窃盗を働きます。ビル全体の戸締りも大切ですが、テナントごとの戸締りも徹底しなければなりません。
侵入者検知システムの導入
ですが、いかに窓が頑丈でも戸締りを徹底しても、何らかの方法で侵入されることはありえます。
そのため、もしもの侵入のためにも不審者を検知できるシステムの導入が必要不可欠です。監視カメラ、赤外線センサー、通報システムなどを導入して犯人を検知しましょう。
防犯システム作動の明示
侵入者検知システム等の導入が前提ですが、防犯システムが作動していることを明示するのも大切です。
こうすることで、テナントビル内全体が防犯システムの塊であることを不審者にアピールし抑止効果を狙えます。防犯システムを設置した個所には、しっかりとシステム作動中であることを不審者にアピールしましょう。
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