近年は一人暮らしや共働き家庭の増加、三世代同居の減少により、自宅に誰もいない留守状態の時間が長くなっている家が増えています。
そうなると心配になるのが空き巣や不法侵入被害。ひとごとのように思っていたのに、実際に自分の家が被害を受けることで物事の重大さに気づくケースも多いのです。
今回は「留守の多い家」で、空き巣や不法侵入被害を防ぐための対策をまとめました。大事なあなたの家を、犯罪から守りましょう!
空き巣被害は一度目の被害時にすぐに用心して何らかの対策をねらないと、何度も侵入されることがあります。
被害を防ぐためにも、以下の対策を参考に侵入者に狙われないような家を目指しましょう!
空き巣と不法侵入の違いと特徴
空き巣 | 住宅対象侵入窃盗」にあたる犯罪行為。
家人の留守中に侵入して金品を盗む。強盗のように家人の就寝中や在宅中を狙うケースもあるが、侵入者側のリスクも大きいためか一般家庭では少ない。 個人による犯行の場合、滞在時間は短時間がほとんど。 |
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不法侵入 | 住居侵入罪にあたる犯罪行為。
勝手に他人の家等に侵入した場合(未遂も含む)に適用される。家人と何らかの関係のある人物が侵入者であることも。留守時の被害では部屋を荒らされる等から被害に気づきやすい。在宅中でも起こりうる。 |
ときには重機等で壁を壊して侵入することもありますが、一般家庭を狙う侵入者は大胆な行動はほとんどしません。
そのため侵入経路は「玄関」もしくは「窓」にほぼ限定されます。つまり、これらの防犯をしっかりすることができれば「空き巣」や「不法侵入」被害を防げるのです。
こんな家が狙われる!?「空き巣」に狙われやすい家の特徴
留守がちである
仕事等で家をあける家庭であれば、日中長時間家人がいない状態になります。
生活スタイルは大きく変わるものではないため、一度侵入可能な時間帯が知られてしまうことで何度も被害にあう可能性も。
留守がばれる可能性としては、下見中に通勤時間帯をこっそり観察されていたり、通勤に使う車があるかないかを判断されていたりなどです。
空き家である
近年は一人暮らしの高齢者が施設に入居するなどして、家人が長期間にわたり留守になる「空き家」が増えています。
日ごろその家に誰も住んでいないとなると管理も難しくなり、空き巣被害に気づくこと自体遅れてしまうことも。
垣根や塀など、玄関や窓に視界を遮るものがある
侵入経路がまわりから人目につかない家は、空き巣が好む環境です。敷地内にいてもほぼばれないため、屋内に侵入されやすくなります。
防犯意識が低い
少し古い家は鍵も昔ながらのタイプで簡単に開けられてしまい、豪邸だけれど塀が高ければ侵入しやすい、施錠を忘れがち……など、防犯意識の低さから空き巣に狙われてしまうことも。
「わが家は大丈夫」という過信が空き巣被害につながります。
「空き巣」被害の防ぎ方と対策
空き巣被害を防ぐには「留守にする時間を作らない」ことが一番簡単ですが、それはなかなか難しいもの。そのため、防犯意識を高めた対策をする心構えが重要となります。
そうすることで「空き巣が嫌がる家」になれば自然とターゲットから外れ、狙われることがなくなります。
補助鍵、防犯ブザー、ホームセキュリティー等の導入
窓の鍵を二重、三重にするもの、セキュリティー性の高い家の鍵、窓が勝手に開けられた場合の防犯ブザーなど、ホームセンターなどで購入でき自分で取り付け可能な家用防犯グッズは多数あります。
早速自宅で侵入されやすそうな場所にそれらを取り付けていきましょう。
垣根や塀を撤去する
侵入経路に目隠しになりやすいものがあればそれらの撤去を。
屋内のプライバシーを守る目的で設置しているのであれば、それらが保護できる程度にとどめ、サイズの縮小等を検討してみましょう。
金品をできるだけ置かない
財布やスマートフォンなど、日ごろ持ち歩いている貴重品が空き巣に盗まれることはまずありません。
常に家にあるもので狙われやすいものがないかを以下でチェックしましょう。
空き巣は「持ち運びやすいもの」「お金になりやすいもの」を好みます。
特に空き家など長期間留守になる場合は、盗まれるようなものがないように金品を置かないようにしておくと安心です。
空き巣に盗まれやすいもの
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- 現金
- 転売・換金できるもの
- 2次被害につながるもの
(貴金属や宝石、バッグ、時計、家電製品、ゲーム機やフィギュアなど趣味娯楽もの、衣料品)
(身分証明書、クレジットカード等、預金通帳等)
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家具や骨とう品は、貴重なものであっても重く持ち出すのが困難なため単独での侵入では盗まれることはまずありません。
衣料品はブランド物はもちろんですが、女性ものの下着を買い取る店もあります。また金品盗難のついでに趣味目的で持っていくケースもあります。
貴重品を隠しておくのは良い手ですが、空き巣は隠されやすい場所や特徴を熟知しており、簡単な場所ではいとも簡単に見つけられてしまいます。
「絶対に思いつかないような場所」をよく考え、隠しておくようにしましょう。
「不法侵入」被害にあいやすい特徴と防ぎ方
不法侵入は空き巣と違い、盗み目的ではない(盗むものがなかった場合も含め)ため、侵入者が何を目的としているかが問題です。
内容としては嫌がらせ、ストーカー、性犯罪、盗聴器や盗撮カメラの設置などです。
全く関係のない人の家に意味もなく入る人はまず居ないので、以下で思い当たることがないかを確認し、対策を行っていきましょう。
一人暮らしの女性である
女性を狙った犯罪は多くあります。恋愛トラブルやストーカー被害などが引き金となることも。
施錠をしっかりとし、女性専用物件を選ぶなどしつつ、関係の深い相手とのトラブルを極力避けましょう。
知り合いや近隣ともめている
嫌がらせや盗聴器の設置は、身近な人とのトラブルがきっかけになりやすいものです。
施錠はもちろん家庭用防犯グッズの導入、安易に人を家に招き入れない(この場合不法侵入ではないものの、家人が見ていない間に何かをされる可能性があるため)などの対策を。
合鍵を渡している人がいる
養父母や恋人など、一見親しい間柄でも家人の不在中に勝手に屋内に入りこめば不法侵入となります。
緊急時等正当な理由がない限りは、大家であっても借り主の許可なく屋内に入ることはできません。
また、家人にとってはプライバシーを侵害する行為と感じていても、入ってきた方はそうは思っていないこともあります。
身近な人でも安易に鍵を渡さないことが一番ですが、すでに渡してしまっているのなら「防犯のため」などの理由で鍵をかえてしまうのも手です。