農家にとって農作物の被害は重大なもの。最近では収穫時期になると根こそぎ持っていかれる等の悪質な被害も増え報道番組で取り上げられることもあります。
また、家庭菜園の野菜や果物が盗まれることもあります。
今回はそれら農作物の盗難・窃盗・いたずら被害を防ぐ方法をまとめました。生活にも重大に関わる野菜や果物を、盗難者の手から守りましょう。
先日、祖父がビニールハウスで育てているもうすぐ収穫する予定だった野菜を大胆に盗まれました。選別して持って行っているところを見ると、同業者の気がしてならないといいます。
あまり身近な同業を疑いたくはないそうですが、今年は天候による不作で値段も高騰しているだけに大損害ですし私も悔しいです。
値段が高騰しているものは特に、こういった被害がみられるようです。同じ被害を防ぐためにも、防犯対策を徹底していきましょう。
農作物が盗まれる・荒らされる被害の実態
農作物の盗難・嫌がらせは、ときには農家が廃業しかねないほど深刻なものもあります。
農家で働く全員の暮らしがかかっているため、それを盗難する行為は決して許されるものではありません。
収穫間際の農作物が盗まれる
基本的に収穫間近の作物が狙われます。これらは卸売業者などに持ち込むことで怪しまれずにすぐお金を得ることができるためです。
犯人は同業者が多い
市場によっては農業従事者だけでなくても販売できるところもありますが、多くの農作物を持ち込むのは一般的に農家の人間ですから、同業者が犯人の可能性が高いのです。これは農作物の収穫時期を見極め盗んでいることからもわかります。
ビニールハウス内での盗難被害が多い
犯行はビニールハウス内で多くみられます。ビニールハウスは農作物が安定して生育できる環境のため、狙われやすいのです。
嫌がらせやいたずらを受けることもある
農作物が収穫できないように破壊するなどの悪質な嫌がらせもあります。どうやったら農作物がダメになってしまうのかを熟知しているところをみると、こちらも同業者が犯人の可能性があります。
家庭菜園は近所の人が犯人の可能性が高い
農家だけでなく、家庭菜園の野菜や果物が盗まれることもよくあります。この場合は販売目的ではなく個人使用目的が濃厚ですが、近所の人が通りかかって持って行くなど、こちらも比較的身近な人間が犯人であることが多いようです。
人間以外(動物)による農作物被害
イノシシや熊など、地域によっては動物による農作物被害もあります。ただ人間の犯行とは明らかに違い、証拠となる足跡も残るため見分けはすぐにつきます。
この場合は山に食料がなくなる時期に被害にあいやすくなりますが、農家の存続にかかわるほど大きな被害になることはまれです。
対人間用の防犯対策を施しておくことで動物にも効果があります。
いずれも決定的な証拠がないと犯人を捕まえられません。そのため、盗難にあう前にしっかりと防犯対策をしておく必要があります。
農作物を盗難・いたずらから守る防犯対策
防犯カメラを設置する
被害を受けた時の証拠にもなるのが、カメラ映像です。防犯カメラは近年家庭用の防犯グッズとしても人気です。性能も昔に比べると格段に良くなり、鮮明な映像として撮影することができるようになりました。
広い農地ほど防犯対策が困難になりますが、被害を受けやすそうな場所だけでも設置しておくことでかなりの効果が期待できます。
設置等最初の準備は大変ですが、一度設置しておけばその後はずうっと監視できます。
人間が常に監視するのは困難ですが、無人のカメラ撮影なら夜中も安心です。
人感ライトを設置する
動くもの、体温などを感知すると強い明かりを放つ防犯ライトもあります。ライトがつくことで犯行をとどまらせる効果が期待できます。
農地での犯罪はほとんどが夜間になりますので、ライトはその対策として有効です。カメラと合わせて使えば、より高い防犯効果が期待できます。
警防ベルを設置する
こちらもライトに似ていますが、侵入者があることで大きな音を鳴らして威嚇・警告・抑制させる効果が期待できます。
同時に不審者侵入情報を防犯装置に連動させることで農地管理者がいち早く気付き、現場に向かうこともできます。
広い農地を防犯管理することはとても大変です。そのため多くの農家がやらなかったからこそ、それを狙い今まさに農作物の盗難被害が多く聞かれるようになったのです。
大事な農作物を守るためにも、ぜひ積極的に導入を検討してみてください。