店の現金収支は、売上と仕入に生じた会計と実際の額が合う。これが必然です。本来ならば一致してなければいけないものが、時として一致しないこともありますが、誤差の範囲内であるでしょう。
ですが、頻繁にその誤差が発生するのであれば、もしかしたら着服されているという可能性も。
どうしても意図的に現金がなくなっているとしか思えないのであれば、レジに防犯カメラを設置してみませんか?
店のお金の不一致、犯人は従業員?!
レジ内の現金と会計上の額が一致しない問題で考えられることの1つに挙がるのが、従業員による着服です。レジ担当の従業員は金銭を扱うことがメインですので、着服しようと思えば簡単にできてしまいます。
[voice icon="https://www.security-fun.com/wp/wp-content/uploads/2018/12/f9977e1874771faa79a494d046e8a420.jpg" name="Bさん" type="l"]経営しているカフェのレジ内のお金が頻繁に合わないんですよね…。疑いたくはないけれど、雇っているスタッフに、つい目がいってしまいますよ。[/voice]
このような不正があっても、お金はすぐに算出することは可能です。ですが、いかにパソコンで実際の収支がはじき出せることが出来ても、そのシステムを理解できない従業員は一定数でいます。店の会計システムについての理解が足りないために、ちょっとくらいという感覚で不正を行うのです。
また、店長や上司との不和など、仕事上の腹いせのために行うという従業員も中にはいるでしょう。
どのように会計システムを高度化しようとも不正を働く人は一定数でいるということです。
万が一、従業員が不正を働いたとしたら断固とした対応をする必要があります。ですが、何ら証拠がなく解雇したり警察へ届けたりすると、逆に危ないのは告発する側です。
そこで立証できる材料として利用すべきなのが防犯カメラです。防犯カメラで映像を記録することにより、解雇の理由や警察へ届ける証拠とすることができるのです。
防犯カメラを設置すれば、抑止力としての役割も期待できるでしょう。
防犯カメラでレジを監視するときの注意点
しかし、防犯カメラであれば闇雲に設置して運用すればいいというわけではありません。以下の主に4つの点に注意して設置し、運用しなければなりません。
個人をやみくもに撮影しない
防犯カメラを設置する場合は、個人の撮影を極力避けなければなりません。そのため、必要最低限の区域を撮影するように調整しましょう。
また、カメラの角度によって民家などの個人住宅が映り込むことがないようにしなければなりません。
設置の明示をする
カメラを設置する場合は、設置していることを明示しなければなりません。知らないうちに撮影された映像は隠し撮りとして認定されてしまいます。
あらかじめ防犯カメラを設置していることを明示することで抑止力を働かせることもできます。
管理責任者を明確にする
防犯カメラは、個人のプライバシーを悪用する機材としても利用できます。そのため、管理と運用者を明確にして、責任を持たせることが大事です。
秘密の保持
防犯カメラを利用すれば、大量の個人データを撮影し記録することが可能です。そういった、個人のデータは悪用に転用させることも可能なのです。映像や画像で知り得た個人データは絶対に他人に口外しないことが原則です。
また、撮影された人が映像の確認をしたいと申し出た場合は、なるべく応じることも大切です。その場合は、申し出た人が撮影記録の削除、画像の削除をしないように十分に配慮しましょう。
防犯カメラが活躍する可能性
外部からの強盗や泥棒にはもちろん用心しなければなりません。ですがそれ以上に、従業員による不正は分りにくいという一面があります。
不正を働く悪質な従業員を、適正に解雇して警察へ届けるためにはある程度の証拠が必要となります。その証拠がないのに、実行に移すのは非常に危険です。
防犯カメラでしっかりと犯行現場が撮影されていれば明確な証拠になります。最近では、記録映像も裁判で用いられた事例もあり、映像に残されたデータは証拠能力を成しえています。
ただし、証拠としての能力を持たせるには適切な防犯カメラの運用が大切です。データの改ざんも機種によっては可能ですから、明確な管理・運用体制を持つことが必要なのです。
防犯カメラを適切に運用すれば、犯行現場の証拠として、そして犯罪への抑止力として活かすことができます。